本研究では,与えられた画像集合から集合中の画像に共通する画風を学習し,学習された画風を別の画像へ適用する方法を提案する.提案手法では,画風とは一つの作品によって特徴付けられるのではなく,同じ画風で描かれた複数の作品に共通する特徴によって定められる事に着目した.このような画風を学習するためのデータセットとして,本研究では付加情報が付与された500,000枚のデジタルイラストの新たなデータセットを構築した.提案手法では,入力された画風の画像集合から,畳み込みニューラルネットワークの中間層に関する統計量を特徴量として用い,その特徴空間中における閉領域を画風と定義した.実験によって,学習された閉領域中から選ばれた最適な特徴量を用いて画風の転写を行った場合,様々な画像に対して入力画像の色を保ちながら,参照画像集合の画風の転写を行うことが可能であることを示した.
@inproceedings{ikuta2016,
author = {Ikuta, Hikaru and Ogaki, Keisuke and Odagiri, Yuri},
booktitle = {SIGGRAPH Asia Technical Briefs},
title = {Blending Texture Features from Multiple Reference Images for Style Transfer},
year = {2016}
}